作り付カウンターのリフォーム(軽井沢町:T邸)
前回に引き続きT邸でのリフォーム報告です。
今回はご主人の書斎の、作り付カウンターのリフォーム。
窓辺に大きく作り付けされたカウンターは、外からの明るい光を取り込めるとても良い場所に授けられています。が、なぜか高さが810㎜と作業デスクとして活用するには高く、せっかくのスペースが使用できずにいらっしゃいました。
今回はデッキのメンテナンスに引き続き、高さを調節をご依頼いただきました。
撤去作業
カウンターはほかの家具とは違い、建物にしっかりと作りつけられている場合が多く(特に壁面取り付けの場合)単純に、足の長さをカットすればよいというわけにはいきません。その為、まずは取り外し作業から始まります。(がっちり取り付けられており、苦心しました…汗)
カウンター材自体は重厚なナラ材。狂いもなく、傷みも全くなかったためそのまま活用をします。
まず、カウンター本体が撓まないようにつけられている支え材の撤去。この材が真中に授けられているため、作業しにくかったそうです。カウンターと壁面をつないでいた材を外すと、びっくり!!なんと、階段の手すり材の余りを使用していました!
さらに石膏ボードを欠いて止付けてあったカウンター材を外すと、正面壁面へのビス止めの補助とつけられていた支え材は、どこか別の場所で使用した残りのケーシング(建具枠材)でした!
確かに、お客様はカウンターの下面は普段目にしない場所ではありますが、施行者の都合による雑な発想と仕上がりに、ついついイラっとしてしまいました…。
カウンター支え材新規製作
今回、既存のカウンター支え材を撤去し、工房で新たな支え材を作成し取り付けました。
今までの一本棒の支えとは異なり、三角形に組んだ材を二か所取り付けることで、より安定感のあるカウンターになりました。
お客様がご使用になっている椅子から割り出した新しいカウンターの高さは、720㎜。取り付け前に置いた写真を見ると、どれだけ使いにくい高さだったかが良くわかります。
正面材の取り付けと壁面塗装
既存のカウンターを取り外したことにより、けずられた石膏ボードが出てしまったため、カウンターと同じ材料で、同じ色で塗装をした正面材を取り付けることにしました。正面材がつくことで、書斎コーナーとしての重厚感がぐっと増しました!
当初、塗装はアタッチメント(汚れや、塗装ハゲなどの傷んだ部分のみ、小さな刷毛で色付けをする)予定でしたが、仕上がりに満足をしていただいたお客様より、
「せっかくここまできれいになったのだから…」
と、正面とカウンターの両サイドの壁面全面の塗り替えをご依頼いただきました。塗装業者さんによる色の配合により、他の壁面と全く違和感がなくきれいに仕上がりました!
新緑に染まる森を見ながら、使い勝手良くお仕事できるスペースに仕上がり、大変ご満足いただけました!
ちょっとした違いなのですが、日々使うスペースでの使い勝手の悪いサイズは、どんなに良い場所に授けられていても、残念ながら死んだスペースになってしまいます。
もし、気になる場所がございましたら、お気軽にお問い合わせください